2012年1月2日月曜日

新年 車 仕事 風呂場 実家

『あけましておめでとうございます』
とナビにいわれることもなく。

言った相手は高速のSAのガソリンスタンドのおじさん。

氷点下4度で死にかけたおじさん、下と上の歯の根でタップダンスを戯れるおちゃめな人だ。

目が笑ってなかったが。



以前、車のカーナビに、
『メリークリスマス』と言われてこの世には神も仏もないと無情に喚起したけど、今年はガソリンスタンドのおじさんに幸あれ。




借りた車、日産のデリカ(?)は非常にいい車です。
ハンドルは軽いし、車体は比較的安定しているし、8人乗れるし、ナビもついている。
レンタカー屋のお兄さんが、
『新しくていい車ですよ。お客さんは運がいい』と言ったが。

ハンドルは軽すぎて運転が非常に繊細。
俺には車体がでかくて運転が不安。
乗るのは俺一人。
ついてるナビが、今までない程にポンコツ。史上最低のナビだった。


まず、現在地が常に把握できていない。
ナビ上の現在地が、一般道でいうところの曲がり角二つ前のあたりを示している。
高速道路で『700M先を左折です』とぬかす。
高速道路上でVターンを示す。
CDをかけながら音声案内を聞くと声がマイケルジャクソンみたいに不気味にハイテンション。
ガソリンの残量を示すメーターの動きが超不安定。
残量が100%からなかなか動かない。
そのくせ、70%くらいから50%への減り具合が以上に早い。それこそ高速だ。
燃費はいいと思うんだけどな・・・。
あと、座席が非常にでかい。ボブ・サップ用かと思った。
どんなビッグファーザーが乗るんだ。どんな家庭なんだ。
関係ないけど『ステップワゴンでふぁっくしよう!』と思わず叫んでしまった。

郡山を超えたあたりから遭遇したガスは怖かった。
車体の前の下方、視界ギリギリの足元から不気味に這い上がってくる。
140キロでぶっとばしていたが思わず足がすくんでしまう。


仙台に変えると、その変化に気づく。
まず、駅前のビル群。
以前の記憶だと7~8階だてのビルだったと思うが、現在3~4階になってる。
そもそも、あったはずのビルがない。
更地になってる。空っぽになってる。
人もすくない。
車もすくない。
コインパーキングの空きもすくない。
お財布の中身も少ない。

実家に帰るといろんな話を聞く。
実家のマンションのひび割れ具合とか。
小学校の同級生が住んでいたアパート群が地盤沈下して退避勧告が出たとか。
退避勧告が出たのにほとんど誰も出ていかないとか。
古い民家が集まっていた地域にポッカリと空いた更地が目立つとか。
火事場泥棒が出たとか。
逆に、震災後に新しいアパートやマンションや民家が増えたとか。

実家の弟が復学するとか。
もしかして、会ったことのない甥っ子や姪っ子の類に会うのではと思っていた奴らは誰ひとり来ないとか。
100均一買うかどうかかなり悩んだお年玉のポチ袋を買わなくてよかったとか。
あれ?今俺って25歳だっけ?とか。
両親が記憶よりもだいぶ小さくなったとか。

父親が悪戦苦闘してノートPCで年賀状を作ろうとしているが、印刷機にコードがつながっていないとか。
弟が俺のアイフォンに以上に興味を示して、根掘り葉掘り中身をいじくりまわすとか。
ロケハンに行った六本木のジェントルマンズクラブの画像を見られて微妙に気まずい空気になったりとか。





だが、仙台の空気は変わらなかった。
腹の底を掬いくすぐられるようなあの気持ちいい空気は変わらなかった。
香りも変わらず澄んでいる。
風も相変わらず気持ちいい。
これぞ風の谷。
かすかに香る潮の風味。




恐ろしく難儀な高速を経て東京に戻る。
風呂場を洗う。新しく買ってきた洗剤とスポンジをほぼ使い切る。

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